第119回日本皮膚科学会総会 大会テーマ「つなぐ」

第119回日本皮膚科学会総会の会頭である天谷雅行先生(慶應義塾大学医学部皮膚科学教室 教授)のご挨拶を掲載します。

このたび、2020年6月4日から7日まで、第119回日本皮膚科学会総会をウェブ上で開催することになりました。

総会のテーマは「つなぐ」ですが、私が35年以上皮膚科医として、また研究者として生きてきた中で、大切にしていきたい言葉の一つが「つなぐ」(次の世代につなげる)です。そして、「つなぐ」ための次の世代がいることに感謝しています。つながっている」という実感が、私たちの世代に活力を与えてくれます。また、異なる分野を「つなぐ」ことで、新しい分野が生まれ、チャンスが生まれる。世代、分野、人、組織を「つなぐ」ことの大切さを深く実感しています。また、皮膚は外界の厳しい環境とデリケートな体内を「つなぐ」器官であり、そこで起こるさまざまな現象は皮膚科学のテーマでもあります。総会のポスターは、書家の川尾朋子さんが「つなぐ」と書き、カラーリストの内藤麻美子さんが皮膚の構造からヒントを得て色をつけました。

感染症の拡大により、医療現場で働く多くの会員が医療活動や感染拡大の抑止に励んでいることでしょう。

今回の総会は、慶應義塾大学皮膚科と日本皮膚科学会事務局が2年前から準備を進めており、4月にお届けした日本皮膚科学会誌は、当初予定していたプログラム、すなわち京都国際会館でのオンサイトミーティングを反映しています。京都の京都国際会館で開催された会議のプログラムです。

3月にお送りしたJDAレターで、会議のプログラムを以下のようにお知らせしました。本企画の概要については、3月に会員の皆様にお送りしたJDAレターで説明させていただきました。

しかし、感染拡大が予想を超え、4月7日に政府は特措法に基づく緊急事態宣言を行いました。また、多くの大学等学術機関において、日本国内での学会参加や出張の中止を求める通達が出されました。このような状況の中、4月14日に臨時理事会をWebで開催しましたが、会員の皆様の安全・安心を考慮し、現地での開催を中止し、同日にWebのみで総会を開催することとしました。

会員の皆様は、ご自宅や職場などからオンラインで総会に参加し、総会中に講演を聴いたり、見たりすることができます。プログラムの日時は、基本的に同じ日時で配信されます。また、視聴記録を申請することで、受講単位を取得することができます。参加登録は、オンライン登録で受け付けます。

残念ながら、海外の講演者・発表者は来日することができません。海外講師の特別講義は事前に録画し、ビデオストリーミングで視聴できます。国内講演者の特別講演の一部は、ライブストリーミングでご覧いただけます。講演者の都合等により、一部セッションが中止となる場合があります。本申込書は、最終的なプログラムを反映したものです。

今年の総会は、これまで経験したことのない完全オンライン開催となります。完全オンライン開催が決定してからまだ2ヶ月余りですが、慶應義塾大学皮膚科、同窓会、学会事務局とも、全力で準備を進めてまいりました。ご迷惑をおかけいたしますが、今後とも学会へのご理解とご協力をお願いいたします。